SUS製シュート管の粉体付着・閉塞・ブリッジ防止|PFP処理
粉体原料を扱う製造現場では、「粉体が配管や設備に付着してしまい、流れが悪くなる」「ブリッジや閉塞でラインが停止する」といったトラブルが後を絶ちません。とくに石油化学、食品、医薬品メーカーにおいては、設備内の粉体付着が製品品質や生産効率に直結するため、早期の根本対策が求められます。
当事例では食品工場におけるステンレス(SUS)製シュート管の粉体付着(ブリッジ・閉塞)防止処理としてPFP処理を工場にて施工した内容をご紹介します。

お客様の課題
今回ご相談いただいたのは、粉体を計量器へ搬送するシュート配管内部の付着トラブルです。
当初、現場ではテフロン系コーティングを採用されていましたが、長期の運用において剥離による異物混入のリスクが懸念され、製品への影響を考慮して別の方法を模索されていました。そんな中、以前に他社のディンプル処理を採用したこともあったが、事前試験では良好な結果が出たものの、実際の運転環境では粉体の付着が改善されなかったという経験があったそうです。
このため、「同じように処理しても意味がないのでは?」という不安の声も社内で上がっており、新しい表面処理技術を採用するには明確な根拠と効果の“見える化”が必要でした。
さらに、問題となっていた設備の一部には小径かつ長尺の配管があり、従来のディンプル処理業者からは「施工不可」として断られていた箇所も含まれていました。このように、処理可能な技術の選択肢が限られるなかで、小径配管内面への施工が可能かつ異物混入の懸念がない処理が求められていたのです。
カンメタエンジニアリングの提案
① サンプル粉体を用いた無償の事前離型試験
まず、お客様からご提供いただいた粉体を用いて、弊社内にて模擬的な付着試験を実施。実際の処理面における粉体の滑り性や残留性を確認いただき、「これなら実機でも期待できる」という評価を得たことで、社内の承認プロセスもスムーズに進みました。
② 対象機器の事前確認と最適な前処理のご提案
事前に既設シュート配管の表面状態や摩耗の有無を確認。粉体付着の原因となるキズや隙間などについて、PFP処理前に前処理を提案することで、施工効果が最大限発揮されるよう対応しました。
③ コーティングレスによる異物混入ゼロ
PFP処理は金属表面を物理的に改質する方式のため、コーティング層は形成されません。そのため、運転中に剥離・劣化する心配がなく、異物混入のリスクも完全に回避できます。化学・医薬・食品メーカーのようなコンタミに厳しい現場においても安心してご採用いただけます。
④ 小径・長尺配管への対応力
PFP処理では、当社独自に開発した特殊工法を用いることで、他社が対応できなかった狭い・長い配管の内面施工も可能です。接続の多い配管でも処理精度を確保できるよう、施工方法の最適化を行いました。
結果
施工後、まず確認されたのは、事前試験と同等の滑り性・流動性が実機環境でも得られたという点です。これにより粉体の滞留が解消され、安定した粉体輸送が可能になりました。
また、PFP処理の導入後は、運転中に異物混入が一切発生しなくなり、製品品質への信頼性が大幅に向上。加えて、流動性改善の効果が評価され、後日、計量器の内面にも追加施工を実施いただきました。
このように、付着の解消・滑り性の向上・異物混入ゼロという三拍子揃った成果により、製造現場の安心と生産性向上に貢献できた事例となりました。