カンメタが道を拓いた
応力腐食割れ対策疲労防止の新定番

ショットピーニング の概要

無数のショット材を金属表面に叩きつける表面改質法の一つです。金属表面の硬度が増し、一定の深さまで圧縮応力を持った層が形成されます。

ショットピーニングを実施することで、応力腐食割れ(Stress Corrosion Cracking, SCC)や疲労、腐食疲労、既に発生した浅いSCCなら、これを止める(Crack Arrest)こともできます。

カンメタのショットピーニングの特徴

ステンレスなど
高級材料を錆びさせない

弊社では機器基材へのダメージを避けるべく素材に応じた最適なショット材を選定しており、機器に適切な圧縮応力を与えることができる最適な密度のあるジルコニア材も使用しております。

徹底した施工管理

適切な施工管理がなされず、十分な残留応力付与が為されなかった場合、最悪のケースでは損傷を加速してしまう可能性もあり、施工条件の適切な管理が重要です。弊社では様々なピーニング処理条件によるデータを50種類以上の組み合わせについて蓄積しており、お客様の課題に適した施工が可能です。

出張施工が可能

機材とピーニング材料をトラックに積み、プラント機器のある現場での出張施工が可能です。また、弊社はピーニング専用のブースを昨年完成させましたので、弊社工場での施工もご選択可能です。

よくあるご質問

ショットピーニングをすれば、どうしてSCCがとまるのですか?

ショットピーニングによって、材料の表面層は塑性変形(膨張)します。膨張した表面層は、塑性変形を受けない(膨張しない)基材内部と歪の適合条件を満足するため、圧縮させられます。この力が圧縮残留応力として半永久的に残り、SCCを食い止めます。

ピーニングの効果はどのくらい持続するのですか?

上記のメカニズムで発生した残留応力は、SUS304では870℃以上に加熱しないと消失しません。炭素鋼では600℃程度で低下します。このため静的装置(振動を受けない装置)では、半永久的に存在します。ただし、使用環境によってはピーニング処理が定期的に必要になることもあります。

部分的なピーニング処理をしたとき、ピーニングかけ尻の残留応力はどうなるのですか?

パッチあて補修した部分にピーニング処理した経験がありますが、ピーニングをかけていないところからSCCが発生したことはありません。基礎研究でも、かけ尻の残留応力が引張りになることはありません。しかし、ピーニング処理してない部分からSCCが発生する可能性はございますので、面積には余裕を持ったピーニング処理をお勧めします。

フランジの内周部にSCCが発生しましたが、ピーニング処理できますか?

この種のSCCは隙間腐食が原因になっている危険性があります。塩化物イオンをはじめ有害アニオンが濃縮している危険が高く、ピーニング処理はお勧めできません。この部分にはピーニングが掛からないようなマスキングを行っています。

事例紹介

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攪拌シャフトに対する疲労対策

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