デポジットアタック対策|熱交換器における課題と防食溶射による対策
石油精製・石油化学プラントの現場では、熱交換器の腐食や減肉、さらにはリーク(漏洩)に悩まされることが少なくありません。中でもデポジットアタックと呼ばれる現象は厄介です。これは熱交換器内部にスケールやファウリングといった堆積物(汚れ)が付着することで起こる局部腐食の一種です。
堆積物の下では周囲と比べて溶存酸素濃度や温度が異なる環境が生まれ、酸素濃淡電池の働きで局所的に腐食が進行し、短時間で金属に孔食(ピッティング)による穴が開いてしまうのです。実際、デポジットアタックが発生すると伝熱管や機器の肉厚を急速に貫通し、水漏れなどの重大なトラブルに至るケースも報告されています。現場技術者にとって、デポジットアタックは看過できない深刻な課題と言えるでしょう。

事例紹介:熱交換器への防食溶射適用例
防食溶射によるデポジットアタック対策は既に現場で数多くの実績がございます。例えば石油精製プラントでは、原油中の塩分を除去するデソルター容器の底部にスラッジが堆積し局部腐食が発生していました。弊社の防食溶射により、20年以上にわたり腐食進行を食い止め機器を延命させています。
実際に「局部腐食が発覚したが、稼働開始まで日がない」という緊急事態にも迅速に現地駆け付けて溶射施工を行い、予定通りプラントを稼働させたケースも多数あり、"現場での即戦力"として信頼をいただいております。

石油精製デソルターにおける
デポジット腐食対策事例もございます。

堆積物(デポジット)下の腐食を抑える現場技術
カンメタエンジニアリングが提案する防食溶射とは腐食が懸念される箇所に、耐食性の高い金属合金を溶射し保護層を形成する手法です。これにより母材表面に金属のシールド・環境遮断層ができ、堆積したスケールやスラッジの下でも母材が直接腐食環境に晒されなくなります。結果、酸素濃淡電池による局部腐食(デポジットアタック)の進行を元から断つことができます。実務的な利点も多く、以下に主な特徴をまとめます。
①現地施工が可能/柔軟な適用範囲
防食溶射は大型設備を工場へ運搬する必要がなく、現場にて施工できます。腐食が懸念される部分だけをピンポイントで施工することも、一方でシェル部全体のような広範囲にわたる施工も可能です。仮に損傷部位が限定的であれば従来難しかった部分補修を現実的に実施できます。
②短工期で施工可能
溶射はクラッド板の貼り付けや溶接肉盛り補修と比較して、施工に要する時間が短くて済みます。定修期間中の限られた日程でも施工完了しやすいため、プラントのダウンタイムを最小限に抑えつつ対策を講じることができます。圧力容器で溶接を伴う修理が難しいケースでも、溶射なら母材に与える熱も低いという点も現場向きです。
③優れた密着性と耐久性
溶射皮膜は下地処理としてブラスト(研掃)を施したうえで吹き付けられるため、母材との密着力が高く、振動や熱膨張にも剥がれにくい特徴があります。特に塗装と比べて皮膜と母材の熱膨張係数が近い金属同士であるため、運転中の温度変化でも膨れ・剥離が生じにくいのです。
④高い耐食性能と長寿命
溶射材料にはニッケル基合金からハステロイのような高級耐食金属まで、腐食環境に応じて最適なものを選択可能です。これらにより形成された皮膜は他のコーティング手法に比べても環境遮断性が高く、腐食因子の浸入を防ぎます。実績上も耐食性に優れ、長期間の使用に耐えることが確認されており、定期検査までの長いサイクル(例えば4年程度の連続運転期間)でも十分に持ちこたえた実績が多数ございます。
以上のように、防食溶射はデポジットアタックを環境遮断によるシャットアウトすることで、現場で使い勝手の良い柔軟性と耐久性を兼ね備えたソリューションと言えます。
デポジットアタック対策に防食溶射は有効な選択肢

熱交換器におけるデポジットアタック(堆積物下で発生する局部腐食)は、現場の設備保全担当者にとって頭の痛い問題です。従来型の洗浄や塗装などの対策だけでは、堆積物の再付着や塗膜劣化による腐食進行を完全には防ぎきれず、腐食減肉による漏洩リスクが残ってしまいます。
一方で、カンメタエンジニアリングの防食溶射に代表される金属溶射技術は、実機への適用実績を積み重ねており、その高い耐食性能と現場適用性から「デポジットアタックに悩む現場への現実的かつ有効なソリューション」として注目されています。
防食溶射を活用すれば、熱交換器などプラント機器の寿命延長と信頼性向上が期待でき、ひいては予期せぬ稼働停止や大規模修繕の回避によるコスト削減にもつながるでしょう。デポジットアタック対策にお悩みの方は、「カンメタエンジニアリングの防食溶射」をご検討ください。


